BENJAMIN GROSVENOR / ベンジャミン・グロヴナー

「グロヴナーの演奏は極めて魅惑的で、音楽のもつ詩情を生き生きと表現しており、色彩豊かな細やかさを持っている。」− デイリー・テレグラフ紙
世界で最も才能あるピアニストのひとりとして広く評価されている16才のベンジャミン・グロヴナーは、弱冠11才にして2004年度BBCヤング・ミュージシャン・コンペティションのキーボード・ファイナルを制したことによって一躍脚光を浴びた。ウィグモア・ホールとセント・ジョージズ・ブリストルで行ったデビュー・リサイタルは好評を博し、ブリストル・イブニング・ポスト紙は、ショパンの夜想曲変ニ長調の演奏について、「その成熟した演奏は、ルビンシュタインの全盛期を彷彿とさせるものだった」と絶賛している。ロンドンのバービカン・ホールとグラスゴーのロイヤル・コンサート・ホールではモーツァルトの協奏曲第13番ハ長調K.415で協奏曲デビューを飾り、その演奏をデイリー・テレグラフ紙は、「豊かで深みのある色合いと、きらめきのある想像力でかたどられた表現は、カラリストにとっての理想の世界だった」と評している。05年には、国連創立60周年記念コンサートでショパンのピアノ協奏曲第2番を披露して、ロイヤル・アルバート・ホールへのデビューを果たした。
1992年7月生まれのグロヴナーは、5人兄弟の五男として生まれ、6才から母親にピアノの手ほどきを受けた。後にヒラリー・コーツとクリストファー・エルトンに師事し、現在は、稀にしか授与されない奨学金を得てロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージックでエルトンのもとで学んでいる。またグロヴナーは、レイフ・オヴェ・アンスネスとスティーヴン・ハフからも指導を受けたことがある。
2006年、ラヴェルのピアノ協奏曲ト長調を演奏したカーネギー・ホールへのデビューは好評を博し、それに引き続きブラジルとチェコ共和国では、ショパンのピアノ協奏曲第2番の演奏でデビューを果たした。後者で行ったコンサートは、「天才が新たな基準を打ちたてる」との見出しのもとに、「音楽を熟知している聴衆なら、自分たちがある種の奇跡を耳にしていることを認識していただろう」と称賛された。
2006/07年シーズンには、グリーグのピアノ協奏曲を初めて披露し、またウィグモア・ホールを含む多くのホールで再び演奏した。デイリー・テレグラフ紙は、グロヴナーの類まれな才能を称賛し、「彼の演奏のタッチ、音調の濃淡、フレージング、そして強弱は想像性を感じさせた」と評している。2007/08シーズンには、ドイツ、ノース・カロライナ(あるコンサートでは3度にわたるスタンディング・オベーションを受けた)、フィンランド(北欧デビュー)、そしてボーンマス交響楽団との英国ツアーなどを行った。
EMIクラシックスは近年、ガイダンスとスタジオ経験を与える革新的な契約を通してグロヴナーの成長を支援している。2008年には、‘This and That (ジス・アンド・ザット)’をバウワーズ・アンド・ウィルキンス・ミュージック・クラブに録音し、それは同社の定期購読者へのクラシック音楽の初のリリースとなった。同録音は09年後半にCDリリースされる予定である。また過去にBBCのテレビ・ドキュメンタリーに2度フィーチャーされており、演奏の摸様は英国、ヨーロッパそして米国で放送されている。
2008/09シーズンには、ロイヤル・フェスティバル・ホールでのデビューをフィルハーモニア管弦楽団との共演によるグリーグのピアノ協奏曲によって果たし、その演奏はデイリー・テレグラフ紙に「はっきりとした個性をもった、洞察力溢れる堂々たる解釈」と形容された。また、ウルスター・オーケストラとのデビューコンサートでも、「激しさに満ちた導入部、魂のこもった緩楽章、そして躍動感あふれるフィナーレにいたるまで、グロヴナーはグリーグの協奏曲に真の新鮮さを注ぎこんだ」とアイリッシュ・タイムス紙は称えた。同シーズンでは他にロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団との初共演でガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」を初めて演奏し、室内楽デビューをイギリス室内楽管弦楽団とウィグモア・ホールで飾ったほか、フランスでのデビューをルーヴル美術館で果たした。
2009/10年度は、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団とのデビューコンサート、日本でのリサイタルおよびコンサートデビュー、ギルモア音楽祭とラヴィニア音楽祭を含む米国でのリサイタル活動、そしてドイツでのリサイタル・ツアーが予定されている。 |