古楽界で旋風を巻き起こす「超絶天才」リコーダー奏者と、超実力派バロックハープ奏者による、鮮やか極まるバロック&現代音楽!
リコーダーのコンサートといえば少し前はルネサンス?バロック作品を中心とした演奏会が多かったものの、21世紀に入ってから、現代作品を含むレパートリー開拓に野心的な奏者が世界的に急速に増えています。今「アツい」リコーダー業界、今回登場のシュテファン・テミングはまさにその流れの中心にいる、全世界が注目すべき奏者です。
南アフリカ出身、ドイツでリコーダーを学んだテミングは、ずばぬけて正確無比かつ華麗なテクニックと的確な解釈によって、30代にして「既に巨匠の域」「ブリュッヘンの再来」と極めて高い評価を得ています。前回来日時に日本の聴衆にも強烈な印象を残した彼、今回は待望の再来日!共演するヒストリカルハープ奏者マルグレート・ケールは、彼女もザルツブルク音楽祭など主要音楽祭に出演、錚々たる著名古楽団体や名手たちと共演多数の実力派です。今回のプログラムは、リコーダーならではのバロック作品と、そこから実に5世紀も離れた現代作品を組合せ、"Sound Stories" と意味深に題されたもの。「異なる時代に書かれた作品の違い、それこそが、それぞれの時代のスタイルをより深く理解することを可能とする」と語るテミング。一体どんな独創的な音世界を魅せてくれるのか?興味は尽きません。
「サウンド・ストーリーズ "Sound Stories"」プログラム・ノート
リコーダー奏者シュテファン・テミングとハープ奏者マルグレート・ケールのためのデュオ・プログラム「サウンド・ストーリーズ」は、これ以上ないほどに多彩な内容を含んでいる。演奏される音楽は5世紀もの長さにまたがっており、およそ10種類もの歴史的なモデルのリコーダーと、ハープ1台で演奏される。結果として個々の作品に、そしてその作品のため作られた楽器に新たな光が当てられることになる。異なる時代に書かれた作品の違い、それこそが、それぞれの時代のスタイルをより深く理解することを可能とする。大きい、小さい、不協和、協和、遅い、速いなど、音楽の本質にはコントラストがつきものだ。何世紀もの昔、プログラムはもう少しカラフルだった。それは驚くべき事ではない。例えば交響曲の一つの楽章を演奏し、その後に協奏曲のある楽章、そしてその後には室内楽作品、といった風である。このようなコンピレーションは、インターネットで音楽をストリーミングする現代の「プレイリスト」を彷彿させる。「サウンド・ストーリーズ」における多様性は古い伝統を拾い上げており、デジタル時代の今日における音楽の聴かれ方とさほど変わらない。歌曲、アリア、ソナタ、変奏曲、舞曲などさまざまなジャンルの音楽が巧みに組み合わされ、ほとんどが、曲が書かれた時代のオリジナル楽器で演奏されている。それぞれの作品が独自の方法で何かを語り、織り成す音によって感動的な物語が連続していく。
シュテファン・テミング
S¥4,500 A¥4,000
郵送・FAX◎2024年6月10日(月)18:00必着
Web◎2024年6月8日(土)11:00~6月10日(月)18:00
※先行予約は電話申込はございません。
2024年7月7日(日)11:00~
※発売初日は電話・Webでのみ受付
■曲目・出演者・料金・発売日等やむを得ず変更させていただく場合があります。
■未就学児の入場はお断りいたします。
■青葉台東急スクエアの駐車券のサービスはございません。
■車椅子席をご希望の方は、チケット申込の際お知らせください。
■チケット定価に含まれない諸手数料等は、公演の中止・延期等における
チケット料金の払戻しの対象にはなりません。何卒ご了承ください。
フィリアホールチケットセンター
☎045-982-9999(営業時間11:00-18:00 第3水曜日休館)
フィリアホール(横浜市青葉区民文化センター)
リコーダー◎シュテファン・テミング
バロックハープ◎マルグレート・ケール
Stefan Temmingh, Recorder
Margret Köll, Baroque Harp
“Sound Stories”
モンテヴェルディ◎かくも甘い苦悩を / あの高慢な眼差しを
フォンターナ◎ソナタ 第2番
ペルト◎エストレントラー (2006)
ファルコニエーリ◎甘いメロディーとそのクーラント
即興演奏◎ヤコブ・ファン・エイクの《Lof-zangh Mari》による
デ・マック◎ストラヴァガンツァ第2番
カプスベルガー◎トッカータ・アルペジアータ
ファン・エイク◎天にまします我らの父よ
シャイト◎天にまします我らの父よ
スパーディ◎アンコール・ケ・コル・パルティール/シャコンヌ
カステッロ◎ソナタ第2番
ファン・エイク◎アマリッリ麗し
フィリップス◎ジュリオ・ロマーノのアマリッリ
ツァーンハウゼン◎Lux Aeterna (1992/94)
J.S.バッハ◎前奏曲 変ホ長調 BWV998
◎《ゴルドベルク変奏曲》BWV988より(抜粋)
コッぺル◎And I know you are Remembering, you Distant Boy(1992)
ヘンデル◎《麗しい青春の五月を》(歌劇『リナルド』)
コッぺル◎And later on, in the Place that no one Knows(1992)
ヘンデル◎《麗しき瞳よ》(歌劇『ジュリオ・チェーザレ』)
コッぺル◎In a Symphony of Galloping Hooves (1992)
Claudio Monteverdi (1567-1643):Si dolce è’l tormento / Quel sguardo sdegnosetto
Giovanni Battista Fontana (ca.1580-ca1630):Sonata seconda
Arvo Pärt (*1935):Estländler (2006)
Andrea Falconieri:La Suave Melodia e su Corrente
Improvisation nach ?d´Lof-zangh Marie“
Giovanni de Macque (1550-1614):Seconda Stravaganze
Girolamo Kapsberger (1580-1651):Toccata Arpeggiata
Jakob van Eyck (ca.1590-1657):Onse Vader in Hemelryck
Samuel Scheidt (1587-1654):Vater unser in Himmelreich
Giovanni Battista Spadi (ca. 1610-1640):Ancor che col partire / Ciaconna
Dario Castello (ca.1602-1631):Sonata seconda
Jakob van Eyck:Amarilli mia bella
Peter Philips (1560-1628):Amarilli di Julio Romano
Markus Zahnhausen (1965-2022):Lux Aeterna (1992/94)
Johann Sebastian Bach (1685-1750):Prelude in E flat major BWV 998
:Goldberg Variationen BWV 988 (excerpts)
Thomas Koppel (1944-2006):And I know you are Remembering, you Distant Boy (1992)
Georg Friedrich Händel (1685-1759):Il Vostro maggio (aus der Oper Rinaldo HWV 7)
Thomas Koppel:And later on, in the Place that no one Knows (1992)
Georg Friedrich Händel:V´adoro pupille (aus der Oper Giulio Cesare in Egitto, HWV 17)
Thomas Koppel:In a Symphony of Galloping Hooves (1992)
南アフリカのケープタウン生まれ。「ブリュッヘンの後継者」「リコーダーの改革者」などと呼ばれ、現代リコーダー界を牽引する存在である。
ソニーなどからCDをリリースし、ドイツ・フォノ・フォルム誌《今年の10枚》、ECHO賞、グラモフォン誌エディターズ・チョイス、ディアパソン・ドールなど数多くの賞を受賞。ライプツィヒのバッハ音楽祭、モーゼル音楽祭、テューリンゲン・バッハ・ウィーク、ハレ・ヘンデル音楽祭、ユトレヒト古楽音楽祭、ルートヴィヒスブルク音楽祭をはじめとする数々の古楽音楽祭などに出演。ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィル、エストニア国立響、ボーフム響、シュトゥットガルト室内管などと共演してきた。2019年よりフライブルク音楽大学の教授も務める。
メレディス・モンク、サインホ・ナムチラク、クロノス・カルテットなどと共演。バロックハープのスペシャリストとして、イル・ジャルディーノ・アルモニコ、アカデミア・ビザンチーナ、エウローパ・ガランテ、バルタザール=ノイマン・アンサンブル、ベルリン古楽アカデミー、Bロック、コンチェルト・ケルンなどでソロやコンティヌオを演奏。ザルツブルク音楽祭、英ロイヤル・オペラ、アン・デア・ウィーン劇場、パリ・オペラ座、バイエルン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座などでも演奏している。室内楽ではルカ・ピアンカ、エンリコ・オノフリ、ドミトリ・シンコフスキ、リッカルド・ミナーシ、ヴィットリオ・ギエルミ、ロベルタ・インヴェルニッツィなど錚々たるメンバーと共演している。